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Javaのローカル環境を作ろう!Eclipseのインストール

Java

Eclipseを使った、Java開発のためのローカル環境を作成する手順を説明します。Eclipse本体とEclipseを日本語化するPleiadesプラグインのダウンロード方法とインストール方法を説明し、最後は4つのEclipse基本用語について説明します。

  1. 統合開発環境Eclipseとは
    1. さまざまな言語に対応した統合開発環境
    2. クロスプラットフォームで動作する統合開発環境
    3. Eclipse新バージョンのインストール制約
    4. Eclipseで提供中のパッケージ
    5. 32bit OS へのインストール制約
  2. Eclipseインストールの前に確認すること
    1. Eclipseを使用するOSの種類を決定する
    2. Eclipseを使用するOSのbit数を確認する
    3. Eclipseで開発する範囲を決定する
    4. インストールするプラグインを決める
    5. プラグインは後からでも追加や削除が可能
  3. Eclipseのダウンロードとインストール
  4. 公式サイトからEclipseをダウンロード
    1. Windows用 64bit版 Eclipseのダウンロード
    2. Mac OS X用 64bit版 Eclipseのダウンロード
  5. Eclipseをインストールする
    1. Windows用 64bit版 Eclipseのインストーラを起動する
    2. Mac OS X用 64bit版 Eclipseのインストーラを起動する
    3. Mac OS X用 Eclipseインストーラ起動時の注意事項
    4. インストールするEclipseパッケージを選択する(Windows版とMac OS X版共通)
    5. Eclipseのインストール先を選択する(Windows版とMac OS X版共通)
    6. Eclipseのライセンスに同意する(Windows版とMac OS X版共通)
    7. 全ての証明書を信頼する(Windows版とMac OS X版共通)
    8. Eclipseのインストールが完了(Windows版とMac OS X版共通)
  6. インストールしたEclipseを日本語化する方法
    1. Pleiades All in One パッケージをインストールする
  7. 実は Pleiades All in One パッケージが一番簡単
    1. 今回 Pleiades All in One を解説しない理由
  8. Eclipseと日本語化プラグイン「Pleiades」を別々にインストールする
    1. Pleiades 単体のダウンロード方法
    2. Windows版 Pleiades単体のインストーラーを起動する
    3. Mac OS X版 Pleiades単体のインストーラーを起動する
    4. Mac OS X用 Pleiadesインストーラ起動時の注意事項
    5. Pleiadesで日本語化するEclipseを選択する(Windows版とMac OS X版共通)
    6. EclipseにPleiadesをインストールする(Windows版とMac OS X版共通)
  9. Eclipseを起動する
    1. ワークスペースのパスを指定する
    2. Eclipseの初期設定
  10. Eclipseの基本用語
    1. ワークベンチとパースペクティブとは
    2. ビューやエディタとは
  11. 解説した内容のまとめ

統合開発環境Eclipseとは

Eclipseとは、Eclipse Foundationから提供されているソフトウェア開発のための統合開発環境(IDE)です。Eclipseひとつあれば、ローカルPC上でプログラム開発からデバッグまでの開発環境が揃います。

さまざまな言語に対応した統合開発環境

EclipseはJava用統合開発環境として有名ですが、Javaに限らず C/C++、PHP、JavaScript、Eclipseプラグイン開発など多くの開発環境にも対応しています。

今回は Eclipse で Java開発のローカル環境を構築する前提で解説を進めていきます。

クロスプラットフォームで動作する統合開発環境

Eclipseはクロスプラットフォームに対応しており、Windows や Mac OS X、Linux 上で動作します。

単にいろいろなプラットフォームで動くだけでなく、メニュー表示などはプラットフォーム毎に最適化されるため、普段の使い慣れたパソコンで違和感なく開発作業を行うことができます。

Eclipse新バージョンのインストール制約

Eclipseは歴史の長い統合開発環境です。機能やインストール方法についてはバージョン毎に洗練されていますが、32bitから64bitへの移行する流れで32bit版の提供打ち切りなど制約も発生しています。

バージョンが上がるにつれ最新を追い古い技術はサポートは打ち切られるなど、制約が発生するのは仕方がありません。

Eclipseで提供中のパッケージ

Eclipse のバージョン 2018-09 (Eclipse 4.9)までは、各プラットフォーム向けに32bit版と64bit版の2種類のインストールパッケージが提供されていました。Mac OS X版は、Eclipse Luna (Eclipse 4.4) まで32bit版と64bit版の2種類が提供されていました。

Eclipseの新しいバージョンでは、64bit版のみが提供されています。

32bit OS へのインストール制約

Eclipse は、Windows版とLinux版では Eclipse 2018-12 (Eclipse 4.10)以降、Mac OS X版では Eclipse Mars (Eclipse 4.5)以降で64bit版のみが提供されています。

32bit版 OSに 64bit版の eclipse はインストールできないので、32bit版で最新の Eclipse は使用できません。

Eclipseインストールの前に確認すること

Eclipseをインストールする前に、Eclipseをどのパソコンにインストールするのか、Eclipseで何の開発をするのかを確認しておく必要があります。

Eclipseを使用するOSの種類を決定する

Eclipseをインストールする前に、Eclipseを何のOSがインストールされたパソコンで使用するかを決める必要があります。

Javaで作成したプログラム自体は Javaランタイム(JRE) が動作すればどの様な環境でも動作しますので、開発に使用したいパソコンのOSが何かで決めれば問題ありません。

パソコンのOSが Windows か、Mac OS X、Linux であれば Eclipse をインストールできます。

Eclipseを使用するOSのbit数を確認する

EclipseをインストールするパソコンのOSが決まったら、OSが何bitであるかを確認します。

パソコンに64bit版のOSがインストールされていれば、最新版のEclipseをインストールすることができます。もし、32bit版のOSがインストールされている場合は、OSを64bit版にアップグレードするか、32bitに対応した古いバージョンのEclipseをインストールしなければなりません。

Eclipseで開発する範囲を決定する

Eclipse は プラグイン方式になっており、どのプラグインをインストールするかで何が開発できるのかが決まります。Eclipseで開発する範囲を決めれば、どのプラグインをインストールすれば良いかが決まります。

インストールするプラグインを決める

Eclipseは、Javaだけでなく、C、C++、PHP、Pythonなど多くの開発をサポートしています。Eclipseはプラグインにより機能を拡張していく方式になっており、必要な機能だけをインストールすることで軽快な動作を実現しています。

Eclipseを使ってJavaの開発ができれば良いのか、C++やPHPの開発もしたいのか、開発に使用する範囲を決めておく必要があります。

プラグインは後からでも追加や削除が可能

Eclipseをインストールする前に、どのEclipseプラグインをインストールするか決めておく必要はありますが、Eclipseプラグインは後からでも追加や削除が可能なので神経質にならなくて大丈夫です。

今回は、開発する範囲を「Javaアプリケーション」に限定して解説していきます。

Eclipseのダウンロードとインストール

Eclipse は、Eclipse Foundationの公式サイトからダウンロードですることができます。

ここでは、公式サイトから Eclipseを取得する方法を解説しますが、Eclipse日本語化プロジェクトの Pleiades から、日本語化済み Eclipse パッケージをダウンロードすることもできます。

Pleiadesサイトからダウンロードする場合、Eclipse公式サイトからのダウンロードは不要です。

公式サイトからEclipseをダウンロード

Eclipse を公式サイトからダウンロードする方法を解説します。

Eclipse のダウンロードページは Google などの検索エンジンで「eclipse download」をキーワードにして検索すればすぐに見つかります。

Eclipse の Webサイトは英語なので、英語が苦手な方は Pleiades のサイトからインストールした方が簡単です。 Pleiades は、 Eclipse の日本語化プラグインを提供しているだけあり、当然ながらサイトも日本語です。

Eclipseは、Windows版とMac OS X版、Linux版がありますが、今回は開発環境として重要が高い Windows版とMac OS X版のダウンロードについて解説します。

Windows用 64bit版 Eclipseのダウンロード

Windows PC を使って、上述した「Eclipse Downloads」ページの「Download 64 bit」というリンクを選択し、次のページで「Download」というリンクを選択すると、Windows 用 64bit版 Eclipse のダウンロードが始まります。

ダウンロードが成功すると、ダウンロードフォルダに「eclipse-inst-win64.exe」という名前のファイルが作成されます。

Mac OS X用 64bit版 Eclipseのダウンロード

Mac OS X を使って、上述した「Eclipse Downloads」ページの「Download 64 bit」というリンクを選択し、次のページで「Download」というリンクを選択すると、Mac OS X 用 64bit版 Eclipse のダウンロードが始まります。

ダウンロードが成功すると、ダウンロードフォルダに「eclipse-inst-mac64.dmg」という名前のファイルが作成されます。

Eclipseをインストールする

Eclipseインストーラーのダウンロードが完了したら、インストーラーを実行して Eclipse のインストールを行います。先ほどのダウンロードで解説した Windows版と Mac OS X 版の2種類について、Eclipseのインストール方法を解説します。

Windows用 64bit版 Eclipseのインストーラを起動する

ダウンロードされた「eclipse-inst-mac64.exe」をダブルクリックすると Eclipse Installer が起動します。

Windows PC 上に Javaがインストールされていない場合は、Java 1.7 JRE 以上のインストールを促すウェブサイトが表示されるので、サイトで推奨されている Oracle JRE 8 の 64bit版をインストールした後で再実行します。

Mac OS X用 64bit版 Eclipseのインストーラを起動する

ダウンロードされた「eclipse-inst-mac64.dmg」は、Mac OS X 用のディスクイメージです。ダブルクリックすると「Eclipse Installer」という名前のディスクがマウントされ、中身がFinder上に表示されます。

マウントした「Eclipse Installer」ディスク内の「Eclipse Installer」をダブルクリックすると Eclipse Installer が起動します。

Mac OS X用 Eclipseインストーラ起動時の注意事項

Mac OS X で Eclipse Installer を起動すると、「”Eclipse Installer”はインターネットからダウンロードされたアプリケーションです。開いてもよろしいですか?」というメッセージが表示されます。

このメッセージは、インターネットからダウンロードされたアプリがユーザーが知らない内に実行されないようにする警告メッセージです。警告メッセージは気にせず「開く」を選択して起動を続けます。

インストールするEclipseパッケージを選択する(Windows版とMac OS X版共通)

Eclipse Installerを起動すると、どのEclipseパッケージをインストールするかを選択するダイアログが表示されます。

今回は開発範囲を「Java アプリケーション開発」と想定していますので、「Eclipse IDE for Java Developers」を選択します。意味は「Java開発者のための Eclipse統合開発環境」です。

Eclipseのインストール先を選択する(Windows版とMac OS X版共通)

インストールするEclipseパッケージを選択すると、Eclipseをどこへインストールするかを選択するダイアログが表示されます。

インストール先(Install Folder)のデフォルト値は、ユーザーのホームディレクトリ内にeclipseファルダを作成するように設定されています。特にこだわりがなければデフォルト値のまま「INSTALL」ボタンを押してインストールを進めれば問題ありません。

Eclipseのライセンスに同意する(Windows版とMac OS X版共通)

「INSTALL」ボタンを押してインストールを開始すると、Eclipseのライセンスに同意するためのダイアログが表示されます。

通常、EclipseでJavaアプリケーション開発する場合は、商用や非商用を問わず無償で自由に開発が行えます。ライセンスに同意しないとインストールできませんので、「Accept Now」ボタンを押してライセンスに同意します。

全ての証明書を信頼する(Windows版とMac OS X版共通)

ライセンスに同意すると、証明書を信頼するかを選択するダイアログが表示されます。Eclipse IDE for Java Developersの場合、証明書は1つです。

Eclipseインストール関連の証明書は信頼して問題ありません。「Select All」ボタンを押して選択肢として表示されている全ての証明書のチェックボックスにチェックを入れ、「Accept selected」ボタンを押して証明書を信頼します。

Eclipseのインストールが完了(Windows版とMac OS X版共通)

証明書を信頼するとEclipseのインストールが進みます。Eclipseのインストール成功すると、インストーラ上に「Installation completed successfully.」と表示されます。

「LAUNCH」ボタンを押すと Eclipse が起動しますが、引き続きEclipseの日本語化を行いますので起動する必要はありません。

インストールしたEclipseを日本語化する方法

Eclipseのメニューや表示内容は英語ですが、日本語化することができます。

Pleiades All in One パッケージをインストールする

Pleiades All in One パッケージは、Eclipseがセットになった日本語化済みパッケージです。

先ほどEclipseのインストールの方法を解説しましたが、Pleiades All in One パッケージをダウンロードしてインストールすれば、わざわざ Eclipse をダウンロードしてインストールする必要はありません。

あえて今回は Pleiades All in One に頼らない方法を解説しています。

実は Pleiades All in One パッケージが一番簡単

今回は Pleiades All in One パッケージをインストールする方法は解説しませんが、実は Pleiades All in One パッケージをインストールするのが一番簡単です。

なぜ今回は Pleiades All in One に頼らないのか、その理由を説明していきます。

今回 Pleiades All in One を解説しない理由

本家Eclipseの他にも、Eclipseの技術を利用したAndroid Studioや、Aptana Studio など多くの開発環境があります。

Pleiades All in One では、Android StudioやAptana Studioなどは用意されていませんが、Android StudioやAptana StudioにPleiadesをインストールして日本語化することができるので、応用範囲が広がります。

Eclipseと日本語化プラグイン「Pleiades」を別々にインストールする

Eclipse と Pleiades を別々にインストールする場合は、先に Eclipse のインストールを済ませてから、Pleiadesをインストールします。

Pleiades 単体のダウンロード方法

Googleなどの検索エンジンで「pleiades 日本語化」をキーワードに検索すると、Eclipseを日本語化するプラグイン「Pleiades」のサイトが見つかります。

Eclipseの日本語化は「Pleiades All in One 」を使うのが一番簡単なので、Pleiadesのサイトでも、「Pleiades All in One ダウンロード」が全面に押し出されています。

Pleiades単体をダウンロードする場合は、ページの少し下にある「Pleiades プラグイン・ダウンロード」から、Windows、Mac OS X、Linux を選んでダウンロードします。

Windows版 Pleiades単体のインストーラーを起動する

Pleiadesのダウンとロードが完了すると、ダウンロードフォルダに「pleiades-win.zip」という名前の圧縮ファイルが作成されます。「pleiades-win.zip」を右クリックして「全て展開」を選択して解凍します。

解凍したフォルダ内の「setup.exe」をダブルクリックして、インストーラーを起動します。

Mac OS X版 Pleiades単体のインストーラーを起動する

Pleiadesのダウンとロードが完了すると、ダウンロードフォルダに「pleiades-mac.zip」という名前の圧縮ファイルが作成されます。

ダブルクリックすると「pleiades-mac.zip」が解凍されて、「pleiades-mac」という名前のフォルダが作成されます。「pleiades-mac」フォルダ内の「setup」をダブルクリックしてインストーラーを起動します。

Mac OS X用 Pleiadesインストーラ起動時の注意事項

「setup」を起動しようとすると、「”setup”は、開発元が未確認のため開けません。」というメッセージが表示されます。これは、危険なアプリを実行しないための警告メッセージです。

アプリが Pleiadesインストーラであることは分かっているので、setup上で Control + クリックを押して表示されるポップアップから「開く」を選択し、次の警告メッセージで「開く」を押してアプリを起動します。

Pleiadesで日本語化するEclipseを選択する(Windows版とMac OS X版共通)

setup.exe または setup を起動すると、日本語化するアプリケーションを選択するダイアログが表示されます。

「選択」ボタンを押してEclipseインストールで設定したインストール先のEclipseを選択します。選択が完了すると「Pleiades が配置されるディレクトリ」と「Pleiades の設定が追加されるファイル」の項目に、値が自動的に表示されます。

EclipseにPleiadesをインストールする(Windows版とMac OS X版共通)

setupでEclipseを選択したら、「日本語化する」を選択して Eclipse に Pleiades をインストールします。

インストールが完了すると、「日本語化が完了しました。他のアプリケーションを選択することで続けて日本語化できます。日本語化した後は、このインストーラーを削除しても問題ありません。」というメッセージが表示されます。

今回日本語化したいEclipseは1つなので、setupを終了します。

Eclipseを起動する

Eclipse と Pleiades のインストールが完了したら、 Eclipseインストールで設定したインストール先から Eclipse を起動します。Eclipseのメニューやウィンドウ内の文字を見ると無事に日本語化されていることが分かります。

ワークスペースのパスを指定する

Eclipseでは、「ワークスペース」という作業フォルダを1つ用意してプログラム開発を行っていきます。Eclipseの起動時にワークスペースのパスを指定します。

初めて Eclipse を起動するなどで、まだワークスペースが無い場合は、存在しないパスを指定すれば Eclipse が空のワークスペースを作成してくれます。

Eclipseの初期設定

Eclipseをインストールした後の初期設定は不要です。

Eclipse は設定値をカスタマイズすることで便利に使うことができますが、ワークスペースさえ設定すれば最低限使い始めることができます。Eclipseに慣れてきた後で使いづらい部分の設定を変えていけば問題ありません。

Eclipseの基本用語

Eclipseの用語はたくさんありますが、一番基本的な4つの言葉を解説しておきます。

ワークベンチとパースペクティブとは

「ワークベンチ」とは、Eclipseアプリケーション全体と考えてもらえば問題ありません。目に見えない概念なので耳にする機会は少ないでしょう。

「パースペクティブ」とは、ワークベンチ上に表示される一番外側のウィンドウです。「Java」や「デバッグ」など用途の単位でパースペクティブが用意されています。ツールパレットを切り替える感覚でパースペクティブ切り替え、効率よく開発が行えます。

ビューやエディタとは

「ビュー」とは、フォルダやファイルなどの構造やEclipseが表示するメッセージの内容、タスクの状態、ソースコードなどを表示するウィンドウです。

「エディタ」とはビューの一種で、ソースコードなど編集できる機能を持ったビューです。

Eclipseで目で見えるウィンドウは全てビューかエディターと考えて問題ありません。

解説した内容のまとめ

EclipseでJava開発環境を構築する方法を解説しました。

Eclipse は日本語化済みの Pleiades All in Oneパッケージが配布されていますが、応用も考えて Eclipseと Pleiades単体のダウンロードとインストール方法について解説しました。

Eclipseで最も基本の4つの単語「ワークベンチ」、「パースペクティブ」、「ビュー」、「エディタ」について説明しました。

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